2020版の全国吟醸酒一覧を変則ではありますが、出版することができました。今年の春先からコロナウイルス感染症が日本だけでなく、世界に感染拡大し、オリンピック開催も延期となり、経済も感染防止も制御不能で、大変な試練の渦中です。 しかし、4月のお酒の集荷（出品）と予審が、広島県西条町の酒類総合研究所で、外部からの鑑定士を入れることが叶わない中で、所員だけでの予審が行われました。出品酒850蔵の内、入賞蔵(銀賞)433蔵（2点）として、ネットでの成績発表となりました。その結果、10年集計でのトップが29点となり、8蔵がその座を獲得しました。 この非常事態に対して、酒類総合研究所からは、出荷調整・劣化防止指導など情報発信して対応中です。しかし、お酒の消費はあまり変わっていないという話があるのが驚きです。接客業とか飲食店での呑みが減った分、コンビニと通販が伸びていて、むしろ例年より宣伝のうまいところは消費量が伸びているという話です。担当者の機転がお酒の業界でも社運を大きく変えるという報道があります。 来年のオリンピックが無事開催されることを祈りますが、制約を設けるとか、中止という流れも否定できません。日本酒が社会の平寧のために貢献し、酒蔵がつぶれないことと、蔵菌（酵母）の健康が損なわれないことを祈るばかりです。当資料を参考に、旨い酒を適量呑んでいただければ最高です。